ホノルル高速鉄道「スカイライン」開通から約5ヶ月、実用性と今後の開通計画を検証しました！

6月30日に開通したのは、東カポレイとアロハスタジアムを結ぶ11マイル、９駅の区間（時間は片道約21分）。最終のアラモアナセンター駅まで開通すると乗車時間は約40分と推定されているので、ちょうど中間地点まで開通したことになります。

6月30日の初日には14:00の初運行に合わせ、13:30に最初の乗客約200人が改札を通過。14:30頃には１千人以上がハラヴァ駅に列を作りました。初日は14:00〜18:00まで全ての乗客に対してゲートを開放し、7月4日まではハワイ州発行のICカード「HOLOカード」提示で無料で乗車ができるなどのプロモーションも行っていました。この期間に７万人以上が乗車したとのこと！

この鉄道システムは今後、ダニエル・K・イノウエ国際空港、ダウンタウンを経由し、アラモアナセンターまでのルートが計画されています。各区間の詳細は以下のとおり。

【プロジェクト第１区間】今回開業した東カポレイからアロハスタジアムまで。11マイル、９駅で所要時間は21分。

【プロジェクト第２区間】アロハスタジアム駅からダニエル・K・イノウエ国際空港駅を通過し、カリヒ地区のミドルストリート駅まで。工事がほぼ完了しており、2025年に開通予定。

【プロジェクト第３区間】ミドルストリート駅からホノルルのダウンタウンを通過し、カカアコのシビックセンター駅までの区間は、2031年までに完成する予定。シビックセンター駅が現在のプランでの終点。

【プロジェクト第４区間】シビックセンター駅からアラモアナセンター駅までの残り２つの駅が最終目標。開通予定は未定だ。

全４両編成の車両は、立っての乗車を含めると最大800人を収容できます。車内にWi-Fiとエアコンを完備し、自転車やサーフボード置き場もあるのがハワイらしいですね。
車両は日本企業の日立が開発し、電動で完全自動運転で、無人運行となります。そのかわり24時間体制でオペレーションセンターが全ての列車の動きを管理しています。無人運行はアメリカでは初で、日立はこのシステムを今後アメリカ本土にも展開する計画としています。2031年第3区間まで開通した時点での鉄道利用客数は平日で約8万4000人になると推定されています。

大規模な駐車場を備えているのは現在開通している中では3駅だけで、駅までの交通手段を心配する声もあがっています。駅周辺の開発も課題で、例えばカポレイ駅から最寄りの大型ショッピングモール「カマカナアリイ」まで2マイル（約3.2㎞）、パールリッジ駅から最寄りのショッピングモール「パールリッジセンター」までは0.5マイル（約800ｍ）と距離があります。ホノルル市は今後、東急や京急など日本の駅周辺の都市開発で実績のある企業を誘致する計画もあるというが、具体的なプランはまだないとのこと。

また、もう一つ心配の声があがっているのが「各駅にトイレがない」ということ。実際には「緊急時に使用できる従業員用のトイレは駅に１つは設置している」（市当局）というが、ただでさえ一般利用が可能なトイレが少ないハワイでこれは悩ましい点。

その他に気になる点をQ&A形式で、利用にあたっての情報をまとめてみました！

10分毎の運行。平日（月～金）5:00〜19:00まで、週末（土・日）と祝日は8:00〜19:00まで。
2025年の第2区間開通時には延長され、平日5:00〜23:00まで、週末5:00〜翌0:00まで、運行もピーク時6分毎になる予定です。

ザ・バスに乗り換える場合、HOLOカードで運賃を支払った2時間半以内であれば、運賃の支払いすることなく乗車することができます。

以下の駅はザ・バスとダイレクトに接続できる。ハワイ大学西オアフ駅／ウェストロック駅／ワイパフ・トランジット・センター駅／パールハイランズ駅／アロハスタジアム駅

以下の３駅には駐車場が用意されています。
アロハスタジアム駅（590台分）／ハワイ大学西オアフ駅（304台分）／ホオピリ駅（344台分）

HOLO（ホロ）カードは、スカイラインと共にザ・バスにも乗車できる共通ICカードで、各駅での販売のほか、フードランド、セブンイレブンなどで購入ができます。｢HOLO｣とはハワイ語で｢乗る」、｢行く｣を意味する言葉です。
HOLOカードで運賃を支払った2時間半以内は、運賃の加算なくザ・バスとスカイラインの乗り換えが可能。1日および1か月の上限料金が設定され、上限に達した後は追加料金を支払う必要はない。例えば、1日7.50ドルを超えて利用した場合はそれ以上の支払いは生じません。乗車する際は、各駅の改札口にあるHOLOカードのリーダーにカードを「タップ」するだけ。
改札横には、HOLOカードの自動販売機も設置される。HOLOカードの本体価格は2ドルとなっています。
HOLOカードについてはこちらもご覧ください。

ハワイのザ・バスやスカイライン(ホノルル鉄道)で利用できるHOLO（ホロ）カードの購入方法やチャージの方法！

お役立ち情報＆モデルプラン 2023-08-29 18:20:12

HOLOカードの詳細：www.holocard.net/ja/

大人（18歳以上）運賃は片道3ドル。1日料金：7.50ドル（上限）月間料金：80ドル（上限）※ユース（6～17歳）とシニア（65歳以上）は乗車料金が異なり、顔写真付きのHOLOカードが必要です。

2031年にカカアコ地区のシビックセンター駅まで 延長されるのが現時点での最終計画。アラモアナセ ンターまで1マイルの路線延長時期は未定です。

まだ主にローカルエリアのみに走っている高架鉄道「スカイライン」ですが、今後路線が伸びることを願うのみです！