ハワイでは一時、新型コロナウィルスの影響でとなっていたレストランが6月5日から、店内飲食の再開が許可され、少しずつ以前の賑わいを取り戻しつつありますが、まだ以前のようになる日までは時間がかかりそうです。
今日は、このウィズコロナの時代に、ハワイのレストランがどのような安全への取り組みを業界全体で行っているか、ハワイレストラン協会の会長、グレッグ・メープルズさんに伺ってみました。
ハワイのレストラン、こんなに安全に気を付けて営業中!【ハワイレストラン協会にインタビュー】
安全第一で、レストラン店内飲食を再開!
ハワイレストラン協会とは
グレッグさん:
「ハワイレストラン協会は、全米レストラン協会のハワイ支部として、ハワイ州内の約3600店のレストランがメンバーとなっている業界団体です。レストランの運営における教育やレベルアップや、行政からのルールなどを共有など、レストラン業界向上のための組織となっています。
ホノルル市のレストランは、3月20日より新型コロナウィルス拡散防止のために店内飲食が禁止となり、大きな影響を受けました。6月5日の再開までの間は、すべての営業はテイクアウトかデリバリーのみの営業となっていました。
6月5日にようやく店内飲食が再開OKとなり、お客様を再びお迎えできるのはうれしい限りです。安心してお客様に来店いただけるようにメンバーであるレストランへの安全プログラムの周知徹底を行っています。」
ハワイのレストラン運営、二重の安全プログラム
レストラン食品衛生管理の承認資格「サーブセーフ」
- グレッグさん:
「ハワイのレストランでは、大事なお客様とスタッフの安全・安心のために、大きく二つの安全プログラムに基づいて運営を行っています。まず一つ目が”サーブセーフ”という食品衛生管理のプログラムです。これは、新型コロナウィルスが始まる前からすでに実施されていた、レストラン運営の基本となるプログラムです。内容としては、米国政府食品医薬品局(FDA)発行のガイドラインに則って、例えば冷蔵庫の温度や食品の温度、調理場の衛生管理など、食品を清潔かつ安全に扱い、給仕するためのルールが詳細に定められています。
- このサーブセーフは、講習を受けて承認される資格となっていて、ハワイのレストランでは、シフト中、必ず一人はサーブセーフ資格を持っているスタッフが働いていることが義務となっています。サーブセーフでは温度管理の面など日本以上に厳格にルールになっている部分もあります。」
ハワイ州政府の定めた「フードサービス業界向けの安全な再開ガイドライン」
- グレッグさん:
- 「そしてもう一つ。これは新型コロナウィルス拡散防止のためにハワイ州政府が定めた”フードサービス業界向けの安全な再開ガイドライン”です。
こちらは、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)が定める新型コロナウィルス感染予防ガイドラインを、レストラン運営に適用したガイドラインとなっています。(※編集部注:7月25日現在の、”再開フェイズ2”のレベルにおけるガイドラインです。)
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レストランの具体的な取り組みとしては
・最大着席数の50%での着席での運営とすること
- ・客席間は6フィート(約2メートル)離した席の配置とすること
- ・入店待ちのお客様同士も6フィート以上の距離を保つようにご案内すること
・少なくとも60%以上濃度のアルコールでの接触面の消毒すること
・全従業員が勤務前に検温や体調のチェックをすること
・接客スタッフはマスクやフェイスシールドなどを着用すること
・座席同士を仕切るパーティションなども可能なら導入すること - ・卓上の調味料は置かず、使い切りの小分けパックなどで提供すること
・セルフサービスのサラダバーやドリンクバーなどの設置は禁止すること
・QRコードメニューなどできる限り接触を減らすこと - などの細かいオペレーションルールを定め、安全なレストラン内でのお食事を楽しめるよう、細心の注意を払っています。」
実際に、KAUKAU編集部がハワイのレストランで見かけた取り組みを写真でご紹介します。
ロイヤルハワイアンセンターのサントリーでは、お客さんも入店時前に検温を行なっています。 -
また、ワイキキのジグでは80%以上のアルコール度数のハンドサニタイザーを使い入店時のお客さんの手を消毒。
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メニューの替わりにQRコードを渡されて、メニューはオンラインで読むスタイルを導入したのはタオルミーナ。
使わない席にはサインを置くなどし、ソーシャルディスタンスを守れる配置で営業しています。
レストラン店内飲食の場合のお客様へのお願い、注意点
レストラン業界が細心の注意と払いながら、安全にお客様をお迎えできるように努力されていることがお分かりいただけましたでしょうか。
そして同時に、レストランに来店するお客様のほうにも理解しておくべきポイントがいくつかあります。
・体調が悪い時には来店を控えること
・来店時、また店内を移動時にはマスクを着用すること(飲食時のみ、マスクをはずす)
・店内のキャパシティが決められているので、できる限り予約をしてから来店すること
・また現在の”再開レベル2”においては、同居家族の場合1グループ最大10人まで、同居してない場合1グループ最大6人までが上限であること
この「ウィズ・コロナ」と言われる時代、店舗と顧客とが協力して安全体制を守っていくことが大事なんですね!ハワイへの渡航再開の折にはまた、みなさんに安心してお食事を楽しんでいただけるよう、ハワイ一同お待ちしています!